どんな事にも始まりと終わりがある

私が研修医時代に勤務していた病院は、都内有数の桜観賞スポット、靖国神社のすぐ側にありました。医局の窓からは、千鳥ケ淵の格調高い桜が真正面に見え、皇居のお堀の水面とのコントラストが見事で、うっとりするくらいの美しさでした。さすが「天皇陛下がご覧になる桜は違うな」と感じたものです。靖国神社の桜も開花したとの便りに、研修医時代を思い出し、春も近いなと感じています。

ちょうどこの桜の季節にイチローが引退しました。「まだまだやれるのでは?」と思っていましたが、引退 は彼なりの美学なのでしょうか。オリックス時代に、7年連続首位打者、オールスター戦にピッチャーで出場、渡米した年に、いきなり首位打者、MVP、新人賞を獲得、2009年のWBC決勝戦では延長戦で執念のタイムリーヒット。数々の名場面が浮かんできます。平成の時代を駆け抜けた、スーパースターの引退は残念ですが、どんな事にも始まりと終わりがあるのは、世の必然なのだと感じます。

まもなく平成も終わりです。4月1日のお昼に、新元号が発表になるとのことで、すこし落ち着かない気持ちでいます。(2019年 3月)