東日本大地震より1ケ月です。ガソリンも入れられるようになり、計画停電もとりあえず終了の発表がありました。ゆっくりと日常生活が戻りつつあります。
3月11日は、ずいぶん昔のように感じられます。それでも、私には地震の前と今が同じようには感じられません。自分の中の何かが変わってしまったような気がしています。今まで、当たり前と思っていたことが、実はいろいろな人々の努力で成り立っていたんだということが、改めてわかったような気がします。多くの人が、義援金を集めて送ったり、日本中が被災地に支援の手を差しのべています。
そんな中で私が、これはすごいなと思った人がゴルフの石川遼選手です。多くの人が、多額の寄付をする中、なんと石川選手は今年自分が手にする賞金を全額すべて寄付すると発表しました。(昨年の彼の賞金は約1億5千万円)今、自分の持っているお金を寄付するのではなく、これから僕ががんばってゴルフをして賞金を稼ぐので、被災地の皆さんもがんばって下さい、という強烈なメッセージです。
その石川選手が世界最高峰のマスターズトーナメントに昨年に引き続き挑戦しました。私は毎朝4時に起きて応援しました。小学校の時の文集に20才までにマスターズに優勝すると書いた石川選手は、今年みごとに予選を通過し、優勝こそできませんでしたが、堂々の成績で大会を終えました。彼の活躍が被災地の人々に大きな勇気を与えたと思います。
しかし、今年のマスターズはそれだけではありません。被災地仙台から出場した松山英樹選手。彼はアマチュアでありながら、すばらしいプレーを連発し、みごと予選を通過。27位で大会を終えるとともに、世界No1のアマチュアの称号を手にしました。表彰式にベストアマとして出場した松山選手は、緊張のためか能面のような顔でしたが、被災地の皆さんを思いやる、すばらしい発言をしていました。
石川、松山選手とも若干19才。日本の誇る若者です。私の年の半分にもならない彼等が、こんな立派な活躍をしてくれています。震災で苦しんでいる人々に大きな勇気と力を与えたと思います。私は、この日本の誇る若者に心から感謝の気持ちをいだくとともに、改めて被災された皆様の一日も早い復興を願っております。(2011年4月11日)