子宮頸癌予防ワクチンが接種可能になりました

子宮頸癌予防ワクチンが接種可能になりました。

癌はうつるんですかと、たまに質問を受けることがあります。ごく一部ですが、うつる癌があるというのは事実です。正確には、うつるのは癌ではなく、ウイルスですが、人から人へウイルスがうつった後、その中の一部の人がウイルスの影響で癌になるということです。

HTLV-1ウイルスによる成人T細胞白血病、EBウイルスによる上咽頭癌や悪性リンパ腫、B,C型肝炎ウイルスによる肝臓癌などが有名です。子宮頸癌もウイルス(HPV:ヒトパピローマウイルス)でうつることがわかっている癌の一種です。性交渉を介して感染し、感染後、ほとんどの人はウイルスが消えてしまうのですが、一部の人で慢性的に体内にウイルスが残存し、数年~数十年後に発癌します。

感染の前にワクチンを接種して予防してしまおうというのが、子宮頸癌予防ワクチンです。当院でも10歳~接種可能となっています。(2010年3月)